最近、よく、瀬尾まいこさんの本を読んでいます。
瀬尾まいこさんの本で最初に読んだ一冊は『そしてバトンは渡された』
天神地下街の本屋さんで文庫本が平積みされているのが目にとまり、購入しました。2019年に本屋大賞の大賞を受賞した本で、最近文庫本化されたようでした。
当時から評判を目にしては読んでみたいと思っていたのですが、今回ようやく手に取ることができました。
結構な長編小説で、正直、物語の起伏はそんなにないのに、一気に読まずにはいられなかったのは、主人公の女の子の性格がとても魅力的だからなのかなと思いました。
他の登場人物は変わり者ばかりだけど、共通しているのはみんな根っからの「いい人」で、世の中に悪い人は、本当は一人もいないのじゃないかって思えてきて、読み終わると、とても心が温かくなる一冊でした。
読んだ後の心地よさから、また別の瀬尾さんの作品が読みたくなり、『幸福な食卓』という本を読みました。
こちらは10年以上前に出版された本でしたが、瀬尾さんの世界感は同じで、心地よく(最後はちょっと衝撃的でしたが)読み進められました。
そんな感じで瀬尾さんに興味を持ったので、今度は図書館で瀬尾さんのエッセイ『ありがとう、さようなら』を借りて読んでみました。
このエッセイで、瀬尾さんは中学校の先生をしながら執筆活動をされていたことがわかり、思春期の主人公の描写がとてもリアルなことに納得しました。
我が家の長女は、現在高校一年生で、去年まで中学生だったのですが、「中学生の生態はなんとも興味深い」と思っていました。
子どもでも大人でもなく、いろんな事を吸収して、一気に大人を追い抜いていくほどのことを習得したかと思えば、まだまだ子どもの部分があったりして、本当に見ていて飽きません。
来春からは、次女が中学生になり、そのあと末っ子男子も続々中学生になっていくので、またそんな生態を間近で見られるのが楽しみです。
このエッセイは、そんな中学生の先生として奮闘されている様子が緩いタッチで描かれていました。
きっとご苦労もあったと思うのですが、生徒の良いところに目を向け、それに心底感動している様子がたくさん描かれています。
決して熱血ではないけれど静かな情熱をもって先生をされていた様子が伝わってきて、私の心も熱くなり、終盤は珍しく涙を流しながら拝読いたしました。
瀬尾さんはプロフィールをみると私と同学年とのこと。
同世代なのがうれしくて、すっかりファンになりました(^^)
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